2008 Fiscal Year Annual Research Report
地震による大きな引抜力を受ける塔状構造物用セミアクティブ免震装置の開発
Project/Area Number |
20560226
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
小林 信之 Aoyama Gakuin University, 理工学部, 教授 (70276020)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅原 佳城 青山学院大学, 理工学部, 助教 (10422320)
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Keywords | 機械力学・制御 / 構造工学・地震工学 / 免震装置 / 塔状構造物 / 地震応答 |
Research Abstract |
本年度は,塔状構造物用のセミアクティブ免震構造を開発し,その性能を評価するための数値シミュレーション法の構築することを目的に,以下の項目について,研究を行った. 【1】セミアクティブ免震構造の開発と実験用模型の設計 パッシブ免震用のばねとダンパーに並列に取り付けた可変剛性用ばねと可変減衰用ダンパーをブレーキ機構により接続・切離しにより行うことにより,固有周期と臨界減衰比を変化させるセミアクティブ免震構造の成立性について検討した.また,機構の検討と実験用模型の設計計算を行い,実験用模型の仕様をほぼ決定した.また,一部部品については製作も行った.ブレーキ機構を作動させるアクチュエータについては,応答性の観点からさらに検討することになった. 【2】セミアクティブ免震構造の地震応答解析法の開発 セミアクティブ免震構造は,姿勢時変柔軟トラス構造であるクレーンマスト・ジブ・旋回部,パッシブ免震構造である立体平行リンク,可変剛性と可変減衰を実現するための接続・切離しを伴うばねとダンパーおよび制御用アクチュエータからなるので,これらの特性を考慮した地震応答解析用モデルを構築した.地震応答計算を行った結果,クレーンジブの面外方向には,良好な免震効果があることが分かったが,クレーンジブの面内方向には,ジブの曲げ振動主体の振動モードが卓越するために,免震効果が小さいことが分かった.免震効果を向上するための設計検討をさらに行う必要がある.
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