2008 Fiscal Year Annual Research Report
帯状薄膜ミラーを用いた多入出力光スイッチの製造方法に関する研究
Project/Area Number |
20560233
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
奥津 和俊 Tokyo Institute of Technology, 大学院・総合理工学研究科, 助教 (40401567)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 海二 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 准教授 (00215766)
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Keywords | 光スイッチ / MEMS / 薄膜 / 静電力 / ミラー |
Research Abstract |
本研究者らは,構造が簡単で,小さなひずみで大きな反射角度が得られ,可動部品に磨耗が生じないという優れた特長を原理的に有する光スイッチを提案している.本研究は,その原理に基づく多入出力光スイッチを容易に製造する方法を明らかにすることを目的とし,本年度は次のことを行った. (1) 1入力8出力光スイッチ用一体化基板の試作 薄膜ミラーを光スイッチ基板上に一体成形するために,製膜プロセスの最適化を行った.その結果,薄膜ミラーを光スイッチ基板上にMEMSプロセスを用いて一体成形することができるようになった.手作業で薄膜ミラーを基板上に配置する必要がなくなり,薄膜ミラー損傷の可能性を大幅に減少させることができた. (2) 上記(1)の基板を用いた自動組み立て方法の確立 上記(1)の基板を用いた自動組み立て方法を確立するために,サーボ機構を用いた自動組み立てに取り組んだ.その結果, 2つのステージを同時に制御することによって,薄膜ミラーの塑性変形が抑制され,光スイッチを組み立てることができるようになった. (3) (1), (2)の製作・組立方法の改良を行った光スイッチの動特性評価 また, (1), (2)の製作・組立方法の向上の効果を調べるために,光スイッチの動特性評価を行った.まず,薄膜ミラーを駆動電圧40Vで1ステップずつ移動させた結果,各位置における薄膜ミラーの角度のばらつきを±1度以内に収めることができた.また, 1ステップを駆動周期48ms, 8ms, 4msで駆動させた結果,駆動電圧を24Vまで低減することに成功した.
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