2009 Fiscal Year Annual Research Report
親水性電解質高分子アクチュエータのセルフセンシング制御に関する研究
Project/Area Number |
20560235
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
佐々木 実 Gifu University, 工学部, 教授 (20183379)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
玉川 浩久 岐阜大学, 工学部, 助教 (60324282)
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Keywords | 親水性電解質高分子 / アクチュエータ / セルフセンシング / 制御 / 同定 / 動特性 |
Research Abstract |
親水性電解質高分子アクチュエータは周囲環境の影響を受けやすく,モデル化や定性的な制御が困難といわれてきた.本研究では,イオン交換膜Selemion(旭硝子)を用いたアクチュエータについて電気特性と周波数特性を調べ,入出力データに基づいて周波数領域で同定し,周囲環境の影響をうけてもロバストな動特性のモデル化を行うことを目標とした.本研究で親水性電解質高分子アクチュエータの電気特性と動特性を調べ,入出力データからアクチュエータの数式モデルを導出した,FFT解析結果と同定結果からゲイン・位相ともに実験データに良く一致した同定モデルを導出できていることが分かった. 今年度得られた知見をまとめると, ・selemionの変位動特性は電圧(電流)の印加方法や外部環境湿度によらず与えた電荷のみに比例していため,与える電荷量を制御することで屈曲変位を制御できる. ・インピーダンス測定の結果から明らかに湿度が高いほど抵抗(Z')が減少しており,試料のイオン化が進んでいる.これが高湿度下での屈曲変位応答性の向上に寄与していると考えられる. ・湿度58%,48%におけるselemionの周波数応答解析結果を同定することでモデル化した.FFT解析結果と同定結果からゲイン・位相ともに実験データとよく一致した数式モデルが得られた. ・数値シミュレーションではフィードフォワード制御,フィードバック制御ともに良好な結果が得られたが,湿度変化を与えた実験環境の実現性に問題があり,完全な実験的な検証にはいたらなかった.
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