2010 Fiscal Year Annual Research Report
親水性電解質高分子アクチュエータのセルフセンシング制御に関する研究
Project/Area Number |
20560235
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
佐々木 実 岐阜大学, 工学部, 教授 (20183379)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
玉川 浩久 岐阜大学, 工学部, 助教 (60324282)
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Keywords | IPMC / イオン交換膜 / アクチュエータ / 屈曲制御 / Feedforward / Feedback / Two-Degree-of-Freedom |
Research Abstract |
現在の人間型ロボットは、人間のしなやかな動きを忠実に再現しているとは言い難く、新たなアイディアを以って改善する必要がある。我々は、しなやかな動きを再現できる人間型ロボット開発に繋がるであろう生体模倣型アクチュエータの開発を試みた。従来のアクチュエータは金属やセラミックス製であるが、生体模倣という観点から我々はアクチュエータ材料その物から考え直し、従来とは異なるアプローチを試みた。アクチュエータ材料として我々は親水性高分子に着目した。その中でも特にIonic Polymer-Metal Composite(IPMC)と呼ばれる材料に注目した。IPMCは乾電池一本程度の印加電圧で大きく屈曲する性質で知られ、低消費エネルギー型屈曲モードアクチュエータとして注目されている。しかし、屈曲制御性が悪いという難点があり実用には至っていな'い。従来、IPMCの屈曲制御は単に印加電圧の極性の反転を臨機応変に誘起するという場当たり的な方法で行われている。しかし我々は、制御理論に基づきFFT解析から入力刺激(印加電圧)に対するIPMCの出力応答(振幅)を精査するという手法で屈曲制御を試みた。我々の用いたIPMCは印加電圧に対する振幅が外部環境湿度に大きく依存するが、FFT解析によりその伝達関数Gは湿度によって定数倍変化する、すなわちk・G。(kは湿度に依存する定数、Gはある基準湿度下のIPMCの伝達関数)で表わされることが分かった。この伝達関数をもとにFeegforward、Feedback、Two-Degree-of-Freedom制御を行った。シミュレーションの結果は理想的なIPMCの屈曲の振る舞いを非常に良く再現した。実機を用い、このシミュレーション結果の妥当性を調べた。特に、Feedback、Two-Degree-of-Freedom制御下で、IPMCの屈曲は極めて正確に制御可能であった。
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Research Products
(4 results)