2008 Fiscal Year Annual Research Report
スキル拡張型遠隔作業ロボットを用いた人間機械協調高効率セル生産システムの構築
Project/Area Number |
20560236
|
Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
伊藤 友孝 Shizuoka University, 工学部, 准教授 (00283341)
|
Keywords | ロボット / 人間機械系 / セル生産システム / 遠隔操作 / 作業支援 / 人間の特性 / スキル |
Research Abstract |
本研究は,人が遠隔操作型ロボットを用いて作業に適宜介入して効率的に作業を行える「人間機械協調型の高効率セル生産システム」の構築を最終目標とし,未だ明らかになっていない人間の機械操作特性や情報判断特性を基礎研究により明らかにした上で,a)作業状況や支援情報を作業映像に重ねて強化現実的に作業者に伝える高臨場・高効率情報伝達技術(視覚支援によるスキル拡張と名付けた)や,b)作業を支援する特性や熟練者のスキルを仮想的に遠隔操作系に持たせて支援する協調的介入方式の作業支援技術(物理支援によるスキル拡張と名付けた)を確立し,作業性を飛躍的に高めることを目指している. 平成20年度前半では,機械部品の微細組立作業を例にとり,人の機械操作特性や判断特性を実験的に検討するための準備として,まず,人間機械協調型セル生産システムの原型となる遠隔作業実験装置を構築した.これにより,特徴解析に必要な作業時の各種データを直接取得することが可能になり,熟練者の作業からの特徴量抽出や非熟練者との作業比較などを進める準備が整った.20年度後半は,熟練者の持つ作業スキルを抽出する基礎実験を行い,抽出に必要な要素の分類と多変量解析に基づく作業分析手法の検討を行い,21年度へと続く,人の特性分析と効果的な作業支援法の検討の研究課題への重要な指針を得た.本研究は,人間の特性理解と効果的な作業支援技術の構築を目的としているが,その先には,抽出した熟練者の作業スキルに基づくロボットの高度自動化や,熟練者から非熟練者へのスキル伝達への応用も見据えている.
|