2008 Fiscal Year Annual Research Report
高度な作業を目指した多指ロボットハンド複数対象物把握系の安定性解析
Project/Area Number |
20560237
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
山田 貴孝 Gifu University, 工学部, 准教授 (00273318)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 学 名古屋工業大学, 工学研究科, 准教授 (40242903)
水野 直樹 名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (30135404)
大羽 達志 名古屋工業大学, 工学研究科, 助教 (90233254)
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Keywords | ロボット / 多指ハンド / 把握系の安定性 / 複数対象物 / 高度な操り / 剛性行列 / 曲面の幾何学 / 接触状態 |
Research Abstract |
本研究課題では,高度な操りを目指して多指ロボットハンドによる複数対象物把握系の安定性を解析した.そして,次の成果を得た.1.三次元空間内で二対象物を把握する場合を解析した.接触点近傍の形状を楕円体で近似し,把握系の運動学的解析を簡明に行った.接触点の摩擦の有無が混在する場合を扱った.そして,把握系の剛性行列を導出した.この行列は,対象物同士の接触点に摩擦が無い場合には11行11列,摩擦が有る場合には8行8列になる.固有値と固有ベクトルにより安定性とその方向を導出した.数値例により本手法の有効性を確認した.2.二次元平面内の把握に関して従来とは異なり,3個以上の対象物を把握する場合を解析した.剛性行列を導出し,把握系の安定性を解析した.数値例では,摩擦を有する三つの対象物を把握した場合を例示し,5行5列の剛性行列を導出した.固有値分解により5分類した把握系の運動とその安定性は直感と一致し,提案手法の有効性が示された.3.三次元空間内の単一対象物把握に関して従来とは異なり,接触点近傍の形状を表面の幾何学,すなわち計量テンソル,曲率,捩率を用いて解析した.これにより,より一般的な対象物形状を扱うことができるようになった.数値例を用いて安定性とその方向を求め,得られた結果は直感と一致し,本手法の有効性が確認された.4.対象物を安定に把持するためには,精度良く接触点を検出することが要求される.6軸力覚情報を用いて接触状態を同定する手法を提案した.パラメタの推定値の不確かさや接触状態の遷移検出などの手法を開発した.
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