2008 Fiscal Year Annual Research Report
消化管内走行/検査/投薬マイクロメカニズムに関する研究
Project/Area Number |
20560244
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
伊藤 高廣 Kyushu Institute of Technology, 大学院・情報工学研究院, 教授 (10367401)
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Keywords | マイクロメカニズム / 走行カプセル |
Research Abstract |
消化管の手術後に行う導通試験の時間短縮のため、慣性反力走行による滑らかな外表面をもつ走行カプセルを提案し、基礎実験を行った。今年度は無線化のための方法と駆動回路を検討し、原理確認の実験を行った。 走行カプセルの構造と走行原理 直径7mm,長さ12mmのカプセル本体に固定したコイルに交流電流を流し、コイル内の永久磁石(質量)が移動する際の慣性反力、壁面への衝突の衝撃力、走行面とカプセル間の摩擦力との組み合わせで走行させた。 走行速度向上方法の検討 走行カプセルの速度向上のため、実験による走行原理の解析と入力波形の改良を行った。コイルのカプセル内位置、磁力分布の非対称性によりカプセルは一方向に走行する。また、永久磁石を移動させる際に絶対値の大きな電圧を加え、逆方向に移動させる際には絶対値の小さな電圧を加えれば、カプセル本体は常に同じ方向に移動し、単純な対称波形の時より大きな速度が得られることがわかり、駆動回路設計にも反映させることとした。 無線化のための基本検討 無線化し、カプセルを自走させる方法を検討した。電池を搭載してカプセルを駆動させるためには、電池の直流電流を交流に変換する回路が必要である。そこで小型の無安定マルチバイブレータ回路を作成し、カプセルを駆動に必要な基本波形が得られることを確認した。しかし、単純な無安定マルチバイブレータでは、間欠パルス波形は得られるものの、常に電流方向が一定であるため、カプセル内永久磁石を往復運動させるためには各方向1対ずつ、すなわち2重のコイルが必要となり、小型化にとっては不利である。そこで、P型N型二種類のトランジスタを対向させた回路に改良することで、1つのコイルに対して両方向の電流を交互に流せる回路を設計・製作し、動作を確認した。
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Research Products
(4 results)