2009 Fiscal Year Annual Research Report
消化管内走行/検査/投薬マイクロメカニズムに関する研究
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20560244
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
伊藤 高廣 Kyushu Institute of Technology, 大学院・情報工学研究院, 教授 (10367401)
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Keywords | マイクロメカニズム / 走行カプセル |
Research Abstract |
消化管の手術後に行う導通試験の時間短縮のため、慣性反力走行による滑らかな外表面をもつ走行カプセルを提案し、基礎実験と運動解析を行った。今年度は計算機でカプセルの運動を計算し、アニメーション表示するシミュレータを作製し、実際のカプセルを用いた確認のための走行実験を行った。また投薬のためのマイクロ流路を作製した。 走行カプセルの構造と走行原理 直径7mm,長さ12mm走行カプセルを作製した。これは本体に固定したコイルに交流電流を流し、コイル内の永久磁石(質量)が移動する際の振動を利用して走行する。 計算機シミュレーション方法の検討 走行カプセルの速度向上のため、計算機シミュレータ作製を行った。物理モデルを用いた動作解析はすでに行い、電磁力を一定と仮定して結果を得ていた。しかし、カプセル内部コイルの電磁力を実験により測定したところ、コイル内永久磁石の移動距離に応じてカプセル走行の電磁力が変化することがわかった。そこで、理論解析では困難なこの電磁力の非線形性も考慮し、ルンゲクッタ法を用いた数値計算を行った。その結果、理論解析よりもより走行実験に近い結果を得ることができるようになった。 シミュレーション結果表示方法の検討 上記シミュレーション結果を、使用者にわかりやすく表示するため、アニメーション表示プログラムを作製した。シミュレーション計算をしつつ、走行カプセルのコンピュータグラフィックモデルが、画面上を走行し、動作の様子をリアルタイムで見ることができる。また、シミュレーション用パラメータを変えながら動作できるグラフィカルユーザインターフェイスも作製した。以上により、カプセルの性能向上のための設計がシミュレーションを通して検証できるようになった。 投薬のためのマイクロ流路 カプセルからの投薬を目指し、マイクロポンプのための流路をMEMSプロセスを用いて作製した。
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Research Products
(4 results)