2008 Fiscal Year Annual Research Report
コンプライアンス特性を有するNC工作機械の開発とレンズ成型金型仕上げへの応用
Project/Area Number |
20560248
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Research Institution | Tokyo University of Science, Yamaguchi |
Principal Investigator |
永田 寅臣 Tokyo University of Science, Yamaguchi, 基礎工学部・電子・情報工学科, 准教授 (50435070)
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Keywords | 精密機械システム / コンプライアンス / 工作機械 / 弱干渉制御 |
Research Abstract |
【1】産業用ロボットをベースとした仕上げシステムの適用限界の確認実験 既に開発している金型磨きロボットのベースとなっている垂直多関節型産業用ロボットを用いた位置と力の計測実験により、位置と力の分解能、および実効剛性について考察し、型直径6 mm程度のプレスチックレンズ成形用金型など微小な自由曲面を有するワークにも対応可能な仕上げシステムを構築していく上での問題点を抽出した。 【2】デスクトップ型NC工作機械の試作開発と実効剛性の測定 垂直多関節型産業用ロボットの問題点を解決するために、位置分解能に優れたデスクトップ型のNC工作機械を設計開発した。システムのサイズは850×700×700 mm程度である。1μmの位置決め分解能を有する単軸ロボットを直交座標系において組み合わせた。単軸ロボットは、ベース、リニアガイド、ボールねじ、ACサーボモータが一体となっている。X, Y, Z各軸の有効ストロークはそれぞれ400mm, 300mm, 100mm程度である。Z軸用ロボットには、固定用ジグと小型力覚センサを介して工具回転数の自動調整のためのスピンドルを搭載している。【1】と同様に位置と力の計測実験を行い、実用領域における力の分解能と実効剛性について検討し、静的な状態で0.178 N/μm程度の実効剛性を発揮させることができた。実用領域とは、竹製工具を用いた熟練者の手仕上げを参考にし、目標力30N程度以下の力制御系のことを指す。
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