2008 Fiscal Year Annual Research Report
運動生理仮説に基づく筋内力制御とロボティクスへの応用
Project/Area Number |
20560249
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Research Institution | Fukuoka Institute of Technology |
Principal Investigator |
木野 仁 Fukuoka Institute of Technology, 工学部, 准教授 (50293816)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田原 健二 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 特任准教授 (80392033)
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Keywords | 機械力学・制御 / 制御工学 / 生物・生体工学 / 知能ロボティクス / 生理学 |
Research Abstract |
人間の身体運動のリーチングメカニズムは,運動生理学などの分野からいくつかの仮説が提案されている.本手法は運動生理学におけるEP仮説を拡張した制御法であり,目標位置での釣合情報のみでフィードフォワードのリーチングが可能となる.本研究ではロボット工学の観点からそれらの収束性について解析し,複雑な実時間計算を行うことなく人間らしい滑らかな動作が実現できることを明らかにすることである. 平成20年度では,筋肉をシンプルなワイヤモデルを用いて近似したシステムに対し,筋骨格モデルへの目標内力を入力した際の位置決めについて,シミュレーションを用いて解析を行った.特に,筋肉の配置による内部ポテンシャル場の変化に着目し,目標位置姿勢への収束の安定性,収束スピードに二関節筋の配置の影響が大きいことをシミュレーションで確かめた.また,これらの結果をもとに,最適な筋配置を探索する手法として,GA法・強化学習による方法を検討した。また,これを拡張したモデルとして,筋肉の粘弾性ダイナミクスを考慮したシステムを構築し,同様の論議が可能であることをシミュレーションにより確認した. しかしながら,筋自由度は手先自由度に対して,冗長であるために,目標内力を一意に決定することができない.そこで,トップダウン的な手法として,ワイヤモデルを有する筋骨格モデルに対し,繰返し学習制御を用いて筋内力がどのように収束するのかを検討するために,予備研究を行った.
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