2010 Fiscal Year Annual Research Report
高温超伝導電力ケーブルの交流損失最小化に基づく最適化設計の研究
Project/Area Number |
20560261
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
福井 聡 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (70293199)
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Keywords | 電気エネルギー工学 / 高温超伝導送電ケーブル |
Research Abstract |
本研究は,高温超伝導送電ケーブルへ用大容量ケーブル導体に焦点を絞り込み,交流損失の電磁メカニズムに基づいた交流損失最小化のための最適化設計手法の確立するこという目的の達成を目指すものである。平成22年度の研究成果を以下に纏める。 (1)Y系多層ケーブル導体の交流損失低減構造の明確化 Y系多層ケーブル導体について,通電導体の損失を低減できるシールド導体構成を検討した。その結果に基づき,磁気シールド付多層スパイラルケーブル導体の交流損失と導体構成パラメータ・線材の配置・損失特性の関係を体系的に整理した。これにより,交流損失を大幅に低減できる導体構成を明確化することができた。 (2)交流損失と導体構成パラメータとの関係の実験的定量化と理論モデル妥当性の検証 上記の理論解析結果に基づき,Y系多層ケーブル導体の交流損失と導体構成パラメータとの関係を実験により評価した。理論モデルを用いて,実験室で評価可能な電流容量の小型モデルケーブルを設計・試作した。線材間ギャップと線材本数を変化させた複数のモデルケーブルを試作した。それらを用いて,交流損失測定して,ケーブルの交流損失と線材間ギャップ・線材本数との関係を評価した。得られた測定結果は理論解析の結果と良く一致することがわかった。この結果より,上記理論考察の妥当性を検証できた。
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Research Products
(2 results)