2008 Fiscal Year Annual Research Report
LRTとSVRとSVCによる次世代協調電圧制御方式に関する研究
Project/Area Number |
20560263
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
林 泰弘 University of Fukui, 工学研究科, 准教授 (40257209)
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Keywords | 次世代電圧制御 / 太陽光発電 / SVC / STATCOM / LRT / SVR / 配電系統 |
Research Abstract |
本研究の目的は、太陽光発電システム(PV)などの再生可能エネルギー源の配電系統への多数台・大容量連系に対して、電圧制御対象と時間領域が異なる配電系統電圧制御機器であるLRTとSVRとSVCのそれぞれの制御パラメータを一括して同時に最適化することで、定常的電圧変動と過渡的電圧変動の双方を同時に抑制し、再生可能エネルギー源の出力を抑制させずに系統電圧の適正電圧逸脱を回避させる技術を系統模擬実験と制御シミュレーションを通して確立させることである。 20年度は、太陽光発電システム出力による頻度の高い瞬時電圧逸脱を回避するために、LRTとの制御分担を考慮したSVCによる瞬時電圧制御手法を提案し、更に、高速制御性と定格容量の2つの観点から多面的に見て最適なSVCの制御パラメータをパレート最適解の概念に基づき決定する手法を提案した。また、LRTとSVCを設置した配電系統モデルを用いて、LRTだけを制御した場合とLRTとSVCを協調制御した場合の数値計算結果の比較を行った。本手法を用いて、緩やかな電圧変動に対してはLRTで制御し、急な電圧変動に対してはSVCで制御を行うことで、太陽光発電システム出力による頻度の高い瞬時電圧逸脱を回避できることが確認できた。さらに、1台のSVC模擬装置を購入して、既存のフリーデザイン配電系統模擬実験設備に接続し、これに、先進最適化理論にもとづく制御パラメータの最適化技術を実装し、SVCの制御パラメータの最適化の効果を様々な実験を通して検証しながら、制御パラメータの最適化技術を確立させた。
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