2009 Fiscal Year Annual Research Report
分散型電源用ディスク型超伝導限流器の性能・信頼性向上とその導入効果評価
Project/Area Number |
20560265
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
松村 年郎 Nagoya University, 大学院・工学研究科, 教授 (90126904)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横水 康伸 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (50230652)
飯岡 大輔 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教 (30377808)
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Keywords | 超電導 / 限流器 / 過電流 / 抵抗 / インダクタンス / YBCO薄膜 / 分散型電源 |
Research Abstract |
YBCO薄膜を用いたディスク型超伝導限流器の小型器を試作し,その過電流通電時における限流器の発生インピーダンス特性を明らかにした。試作した限流器は,銅線を渦巻状に14ターン巻いた1次巻線とサファイア基盤上にYBCO薄膜を蒸着させたものとをサファイア基盤をスペーサとして重ねた構造である。過電流通電試験において,電流および電圧の波高値および位相差から発生インダクタンスを算出した。その結果,通電電流が15A_<peak>以下では超伝導状態であり,それ以上となるとインダクタンスは増加し始め,最大で30μHとなり,一次側巻線の自己インダクタンスと等しくなることが分かった。次に,比較の意味で抵抗型超伝導限流器の通電試験を実施し,YBCO薄膜限流素子の並直列接続時の分流および分圧状況を推定する手法を開発し,抵抗型超伝導限流器の設計指針を明らかにした。さらに,超伝導薄膜の電流通電時における温度変化や抵抗変化をミクロ的に明らかにするために,薄膜の熱伝導現象に基づいた数値シミュレーション手法の構築に着手した。
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