Research Abstract |
21年度では,20年度に検討した球面アクチュエータの基本構造(磁気回路,支持機構)を元に,まず,広角化,高トルク化のための磁気回路の構造検討において,三次元有限要素法を用いて,磁界方程式を電気回路,運動方程式と連成した動作解析シミュレーション法を開発し,実験計画法に基づくシミュレーション実験による最適化を実施し,磁気構造の最適パラメータを決定した。これにより,可動部がそれぞれX軸,Y軸周りに±25゜,Z軸周りに360゜の広角化駆動を実現できることを確認した。また,最大トルクについても2N・mと目標値を実現できることを確認した。この解析結果を元に,磁気構造・寸法を決定するとともに,低摩擦の球面軸受けを用いた球面アクチュエータのプロトタイプを設計・試作した。今後,未実施であった実験によるトルク性能・回転角度特性の評価を行っていく予定。 また,人間型ロボットアームへの搭載へ向けて,3軸周りの位置決め駆動するために,2つのイメージセンサを用いた可動部の空間位置センシング技術の開発を行い,レーザ変位計を用いた検証実験によりその有効性を確認した。更に,DSPシステムを導入してMatlabによるフィードバック制御モデルを用いて,イメージセンサからの3軸周りの回転角度信号によるロボット関節としての動作確認を行い,ロボットアーム搭載への有効性を明らかにした。 更に,3自由度アクチュエータの性能検証のために,力覚センサを用いたトルク空間分布計測装置を開発した。
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