2008 Fiscal Year Annual Research Report
大電流パルスアーク放電の海水殺菌技術への適用性の評価
Project/Area Number |
20560271
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
林 則行 Kyushu University, 大学院・総合理工学研究院, 准教授 (30156450)
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Keywords | 環境保全 / 環境技術 / 衝撃波 / パルスアーク放電 / 海洋環境 / 殺菌 / 導電率 |
Research Abstract |
本年度は,充電エネルギーの大きな大規模モデル試験装置を用いて,海水中におけるパルスアーク放電の放電基礎特性の解明と,衝撃波の伝搬特性や圧力分布特性の解明に必要な実験を行った。 その具体的内容や成果は次の通りである。 1.直径約20cm,長さ可変(最大7m)の放電リアクタに複数対の光学ポートを新設し,放電電極から離れた複数の位置で衝撃波計測用のレーザビームがチェンバ内を通過できるように改造を行なった。 2.充電電圧,放電ギャップ長,海水導電率,電極種類,パルス波形(減衰性振動波,単発波)などの放電条件を変えながら,海水中における放電電流,放電電圧,及び放電エネルギーなどのパルスアーク放電の基礎特性を明らかにした。 3.上記2の結果に基づいて,アーク放電の時間的な遅れが,放電発生前の放電電極間の漏れ電流によるジュール加熱による気泡の発生と密接に関わっていることを明らかにした。 4.10mm間隔で平行に調整されたHe-Neレーザビームをチェンバ内に通過させ,電極間のパルスアーク放電で発生した衝撃波がそれらの2本のビームを通過する時間間隔から,衝撃波の伝播速度や圧力変化を実測した。 5.上記4の結果から,衝撃波は予測以上に急激に減衰していることが分かった。更に,計測の空間分解能を上げ るためには,レーザ光のビーム間隔を5mm以下にすることが必要であることが分かった。 6,放電電極の材質を変えて行った実験結果から,総合的にタングステン電極が望ましいことが分かった。
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Research Products
(3 results)