2008 Fiscal Year Annual Research Report
電力変換システムの高精度・高効率シミュレーション法の研究
Project/Area Number |
20560282
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
加藤 利次 Doshisha University, 理工学部, 教授 (40148375)
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Keywords | シミュレーション / マルチレートシステム / 電力変換システム / 包絡追跡法 / 周期定常解析法 / 低次元モデル / 周波数温度依存特性モデル / 並列処理 |
Research Abstract |
本研究は電力変換器すなわちパワーエレクトロニクス(PE)システムのシミュレーションを高精度・高効率に実施するための手法の開発を目的とした。同システムのシミュレーションはモデリング過程およびシミュレーション計算過程の2つにより構成されるため、上記目的を達するためには両過程において高精度高効率な処理法が必要である。そのために、まず前者に関しては周波数依存性のある素子を少ない個数の集中定数素子で高精度・高効率にモデリングする方法すなわち低次元モデリング法を開発した。後者に関してはPEシステムのマルチレート性を有効に使って高効率にシミュレーション計算を行う手法を開発した。 すなわち以上の研究成果は具体的には以下となる。まずマルチレートシミュレーション法の開発を行った。マルチレート法のプロトタイプのプログラムをすでに作成しているが、これをより一般的に適用できるように開発を行った。また拡張した包絡追跡法および周期定常解析法のプログラムを作成し、その適用範囲を広げていくことができた。また高精度・高効率な低次元モデリング法の開発を行った。これは測定された回路システムや素子の周波数特性に基づく集中定数等価回路合成プログラムの開発をMATLABにて行い、特に合成回路に負値の素子が発生しないようなプログラムを作成することができた。さらにこの低次元モデリングプログラムを用いて、測定によるPEシステムのモデリングを行うことができた。一部は実験システムによる検証を行うことができた。これらの研究成果はすでに電気学会の産業応用部門大会、研究会、全国大会および米国電気電子学会(IEEE)の国際会議(PESC'08)にて公表している。
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Research Products
(10 results)