2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20560289
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
古神 義則 Utsunomiya University, 工学研究科, 准教授 (10260473)
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Keywords | ミリ波 / 回路基板材料 / 複素誘電率 / 表面抵抗 / 誘電体共振器法 / ウイスパリングギャラリモード |
Research Abstract |
当初の計画通り,WGモード誘電体円板共振器の厳密解析を平行平板形モードマッチング法を適用することにより行った.本手法が,共振器半径方向への放射損を考慮でき,従来のしゃへい形誘電体共振器形のモードマッチング法に比べ,ある解析条件の元でウイスパリングギャラリーモードの共振特性計算へ適用する際の解析誤差が少なくなることを,実験結果,計算結果により示した.誘電体損,放射損,導体損の内訳を計算できることが実験結果によっても確認され,本解析が導体板つき誘電体円板の特性評価に有用であることが示された.これにより,誘電率および誘電正接の測定精度が,従来マイクロ波帯で使用されていた誘電体共振器法と同等のレベルとなり,ミリ波材料開発・ミリ波回路設計技術の発展にさらに大きく寄与できると考えられる.目標としていた測定公式の導出までには至らなかったが,本年度早々にカバーできる見込みである. 一方で,測定用装置の改良も進めた.それを用いてた実験により.励振用線路選定のための基礎資料も収集しつつある.また,恒温槽を用いた温度特性測定システムの開発および温度特性取得のためのソフトウェア整備にも着手した.研究計画最終年となる本年度中に完成し,計画通り測定を開始できる見込みである.
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