2008 Fiscal Year Annual Research Report
完全フォトニックバンドギャップ磁性フォトニック結晶に基づく新機能光デバイスの提案
Project/Area Number |
20560314
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
辻 寧英 Kitami Institute of Technology, 工学部, 准教授 (70285518)
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Keywords | 光導波路デバイ / フォトニック結晶 / 完全PBG / 磁気光学効果 / トポロジー最適化 |
Research Abstract |
光デバイスの高性能化を目指して、新しい光デバイスの研究開発が活発に行われている。フォトニック結晶は特異な光学特性を有することから注目され盛んに研究されている。フォトニック結晶の特徴のひとつに、特定の周波数帯の光を遮断するフォトニックバンドギャップ(PBG)の存在がある。2次元のフォトニック結晶ではTE波あるいはTM波のどちらかにPBGが開くのが一般的であるが、両方の偏波に対してPBGが開く完全PBGを形成できれば、光デバイスの可能性をさらに広げることができ、磁気光学効果において偏波変換を伴うような場合にも面内に非放射のデバイスを実現できるものと期待される。ここでは、まず完全PBGを有するフォトニック結晶についての検討を行った。申請者がこれまで提案していた三角格子とハニカム格子の複合格子では周波数の高い領域に完全PBGが開くため、スラブ型のフォトニック結晶を考えた場合には面外放射の問題が生じる。そこで新たに、エアホール型格子と誘電体ロッド格子を重ねたエアリング型およびこれらを半周期ずらして重ねたY型のフォトニック結晶を提案し、等価屈折率法に基づく2次元有限要素法解析を行い、特定のスラブ膜厚において第一バンドと第二バンドの間の低い周波数帯に完全PBGを実現できる可能性があることを示した。さらにこれらの結晶格子を用いて導波路を構成するための検討を行い、両方の偏波に対して単一モード動作を実現する導波路構造をいくつか提案するとともに、この導波路を用いて回路素子を構成する場合の曲がり導波路の特性の改善について検討を行い、曲がり部の角を落とすことで特性が大幅に改善することを示した。
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Research Products
(8 results)