2009 Fiscal Year Annual Research Report
自己整合微粒子操作基盤技術創出のための超低電圧集積回路の研究
Project/Area Number |
20560324
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松岡 俊匡 Osaka University, 工学研究科, 准教授 (80324820)
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Keywords | 低消費電力 / 誘電泳動 / 自己整合 / センサ |
Research Abstract |
センサ材料を半導体集積回路の上に混載したインテリジェント・センサの創出のため、四重極電極における微粒子の誘電泳動を半導体集積回路で制御する「自己整合微粒子操作支援回路」の実現を目指す。この回路は、四重極電極に適切な周波数の信号を供給し、所望の位置に所望のセンサ材料が集まることを支援する。本研究期間においては、「自己整合微粒子操作支援回路」の無線給電回路の設計を0.18μm CMOSプロセスを用いて行い、プリント基板とシリコン・チップとの間の磁気結合とCMOSデバイスによる整流回路を用いて、1V程度までのDC出力が得られることを回路シミュレーションと電磁界シミュレーションにより確認した。整流回路には、しきい値電圧の影響を緩和する回路構成を用いた。また、誘電泳動駆動回路のCMOSデジタル回路による実現可能性を確かめるために、四重極電極を形成したガラス基板上の炭酸水素ナトリウム水溶液中の微粒子(ポリスチレン及びシリカ、10μm径)に対して、パルス駆動誘電泳動の基礎実験を実施し、その可能性を確かめることができた。微粒子の平均速度も従来の正弦波印加と同様もしくはそれ以上のものがパルス印加により得られることがわかった。パルスの高調波による影響は観測されなかった。この結果に基づき誘電泳動駆動回路をCMOSデジタル回路で実現することとした。また、本研究向けの超低電圧CMOSデジタル回路における素子特性ばらつきや温度の影響を低減する方式も考案し、回路シミュレーションにより効果を確認した。
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Research Products
(6 results)