2010 Fiscal Year Annual Research Report
自己整合微粒子操作基盤技術創出のための超低電圧集積回路の研究
Project/Area Number |
20560324
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松岡 俊匡 大阪大学, 工学研究科, 准教授 (80324820)
|
Keywords | 低消費電力 / 誘電泳動 / 自己整合 / センサ |
Research Abstract |
センサ材料を半導体集積回路の上に混載したインテリジェント・センサの創出のため、四重極電極における微粒子の誘電泳動を半導体集積回路で制御する「自己整合微粒子操作支援回路」の実現を目指す。この回路は、四重極電極に適切な周波数の信号を供給し、所望の位置に所望のセンサ材料が集まることを支援する。本研究期間においては、「自己整合微粒子操作支援回路」の無線給電回路の設計を0.18μm CMOSプロセスを用いて行い、レイアウト設計を実施した。また、パルス駆動誘電泳動のためのCMOSデジタル回路として16分周器を設計し、無線給電からクロックを生成するため、ボディ電圧制御を利用したシュミット・トリガ回路も設計し、これらの0.7V電源電圧での動作を回路シミュレーショシで確認した。これらのCMOSデジタル回路もレイアウト設計までを実施した。これらのレイアウトには、パルス駆動誘電泳動のための四重極電極も含まれる。これらのレイアウトを用いてチップを試作したが、今後はこれを用いて、「自己整合微粒子操作支援回路」のプロトタイプとしての評価を実施する予定である。なお、「自己整合微粒子操作支援」の可能性を探るため、微粒子の表面被覆状態による誘電泳動速度の変化などの予備実験も実施した。一方、本研究向けの超低電圧CMOSデジタル回路における素子特性ばらつきや温度の影響を低減する提案方式の実証のための10進カウンタのチップ試作も0.18μm CMOSプロセスを用いて行い、試作チップの実測により0.3Vという超低電源電圧まで提案手法が有効であることが確認できた。
|
Research Products
(2 results)