2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20560325
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
宮坂 史和 Osaka University, 大学院・工学研究科, 助教 (80304012)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平田 勝弘 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00403139)
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Keywords | 静電霧化 / ナノサイズ微粒子 / 粒子法 / 有限要素法 / 流体・電場連成解析 / テイラーコーン |
Research Abstract |
本研究では,静電霧化現象のモデル化を行うことにより,その発生メカニズムを解明することを目的としている.そして本研究課題では,その第一歩として帯電微粒子の離脱現象までのモデル化を目指す.本年度は,研究計画で示した粒子法と有限要素法の連成解析に着手した.以下に,その成果の概略を示す. 粒子法は,大きく変位する流体形状を予測するのが得意な数値計算手法の一つである.しかし一方で,電磁場に代表されるような「場」の解析に現段階では不向きな手法である.そこで,今回は電場の解析に有限要素法を利用した連成モデルを開発した.本計算モデルによって,強電界中に置かれた微小水滴の挙動を計算した結果,印加電圧の上昇とともに,水滴形状が徐々に尖っていき,テイラーコーンを形成することを確認した.また,その先端から微小液滴が離脱する現象も再現することができた.そして,開発したモデルの妥当性を検討するため,簡易的な実験装置を試作し,計算結果と実験結果の比較を行った.印加電圧と微小水滴の変形挙動の比較をした結果,その傾向は定性的に一致し,本計算モデルの妥当性を確認することができた. 今後の課題として,開発モデルを改良し(具体的には表面張力計算モデルの見直し及び新たなモデルの開発),モデルの定量的な評価行う必要がある.また,並列化計算を導入し計算速度を向上させ,より精度良く解析を行うことを次年度の課題とする.
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