2008 Fiscal Year Annual Research Report
コプレーナ導波路を用いた液晶ハイブリッド化ミリ波制御デバイスに関する研究
Project/Area Number |
20560330
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Research Institution | Akita Prefectural University |
Principal Investigator |
能勢 敏明 Akita Prefectural University, システム科学技術学部, 教授 (00180745)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本間 道則 秋田県立大学, システム科学技術学部, 准教授 (90325944)
伊東 良太 秋田県立大学, システム科学技術学部, 助手 (20433146)
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Keywords | 液晶 / ミリ波 / マイクロ波 / 位相変調器 / CPW基板 / 共振効果 |
Research Abstract |
CPW基板は全ての電極が同一平面内にあるため、半導体を初めとする他の素子との集積化に有利である。本研究では、ガラス基板を適当な大きさのスペーサを介してCPWの一部にマウントする事により通常の液晶デバイスと同じサンドイッチ型のセル構造を構成し、マイクロ波からミリ波帯における電子的な位相変調器としての動作を確認した。さらに、ガラス基板に適当な電極を導入する事により駆動電圧を大幅に低下させる効果があるものの損失も大きくなるため、必ずしも望ましい改善効果が得ちれない事も分かった。そこで、何らかの共振効果を導入する事によって位相変調特性を改善する事を目的として、上部電極の前後に三角形の突起を設けた6角形の電極構造を適用して評価を行った。その結果、適当な長さの突起形状を用いる事により、特定の周波数領域で損失を増やさずに大幅に位相変調特性が改善される事が明らかになった。使用する周波数が限定されている場合、大幅な位相変調特性の改善手法として極めて有用である事が分かった。一方、液晶材料を用いるメリットが大きく期待されるさらに高い周波数領域での動作を目指して、CPW基板自体の改善に取り掛かった。すなわち、基板の低誘電率化による改善効果について検討するためにFDTD法を用いて最適な電極形状の設計を行うと共に実際にCPW基板の試作を行った。その結果、低周波領域ではあまり変わらないものの高周波領域で大幅に透過損失が小さくなること等が明らかになり、今後の展開に有用な成果が得られた。
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Research Products
(5 results)