2008 Fiscal Year Annual Research Report
近接場アンテナとパルス磁界によるハイブリッド記録の基礎特性
Project/Area Number |
20560337
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
中川 活二 Nihon University, 理工学部, 教授 (20221442)
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Keywords | ストレージ / 熱アシスト磁気記録 / 表面プラズモン / 微細加工 / 近接場アンテナ |
Research Abstract |
記録密度1平方インチ当り1テラビット(1Tb/in2)以上の情報記録技術の一つとして光・磁気ハイブリッド記録があげられる。本研究では,近接場利用微小光スポットによる局所的温度上昇を充分生かし、かつヘッドの作製が容易な光スポットに比べ範囲の広い磁界すなわち磁界勾配の小さなヘッドによる磁界を加える方式を検討し,光・磁気ハイブリッド記録方式の基盤を明確にすることを目的としている。以下に本年度に得られた成果を示す。 1.FDTD法による近接場光強度解析結果を基に,記録媒体上における温度上昇を有限要素法を用いたシミュレーションにより解析した。記録媒体形状が孤立円柱形状の場合には,媒体部分のみが選択的に加熱されることを明らかとし,その結果,連続薄膜形状の場合に比べ,周辺部との高い温度勾配を形成可能であることを明らかにした。また、孤立円柱形状媒体を基板材料上に作製した場合と基板中に半分埋没させて作製した場合とでは、基板上に作製した場合のほうが高温まで昇温可能であることを明らかにした。今後,降温時間の短縮のための媒体構造およびアンテナー孤立円柱媒体の相対位置による記録への影響を明確にする必要がある。 2.収束イオンビーム加工装置(FIB)を用いて,近接場光形成に必要なプラズモンアンテナ電極を作製した。FIB装置の加工条件の最適化を行うことにより,FDTDシミュレーションにより得られている表面プラズモンの共鳴条件に適したアンテナ長さ実現と選択的加熱領域の縮小のためのアンテナ先端部曲率半径のさらなる縮小に成功した。
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Research Products
(8 results)