2010 Fiscal Year Annual Research Report
MIS/GaN-FETに於けるMIS構造の物性研究
Project/Area Number |
20560341
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
城川 潤二郎 立命館大学, 総合理工学研究機構, 教授 (70469196)
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Keywords | GaN / MIS / interface / dipole / in situ SiN |
Research Abstract |
今年度は、引き続き、GaN/SiN界面の物性を評価した。用いたサンプルは、MOCVDでGaN膜を成長後、SiNをその場成長(in situ SiN)したサンプルである。このSiNの厚さは1~2モノレイヤー程度であるため、成長終了後、改めてSiNをECRで50nm堆積した。CV測定でフラットバンド電圧(VFB)のシフト量を測定した結果、in situ SiNのあるサンプルの方が無いサンプルよりも小さかった。この研究で昨年提案した界面モデルに於いて、このシフト量は、GaN/SiN界面に存在する結晶欠陥の作るdipole密度に比例する。そして、そのdipole密度は、GaN/SiN界面で向かい合う、SiNとGaNのN原子面密度差に依存する。 in situ SiNとECR SiNの違いは結晶性にあり、in situ SiNはアモルファスより結晶に近いとされている。従って、SiN厚さが50nmに於けるVFBの違いは、夫々のSiNの界面に於けるN原子面密度の差であるという事が出来る。又、CVカーブの周波数分散も、in situ SiNのあるサンプルの方が無いサンプルより小さい。この周波数帯域で応答する準位は界面にあり、界面準位密度が低い事を意味しており、in situ SiNの有用性が示されている。 以上の結果は、MIS-GaN-FETを実用化するためには、絶縁物としてin situ SiNが有望であることを示している。
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Research Products
(2 results)