2010 Fiscal Year Annual Research Report
古い記録フィルム映像の修復のための映像修復システムの開発
Project/Area Number |
20560345
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
阿部 正英 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (90312602)
|
Keywords | 映像修復 / 映像信号処理 / ディジタル信号処理 |
Research Abstract |
本研究では,記録映画やニュース映像などの古い記録フィルム映像に固有のさまざまな劣化を除去し,フィルム映像の修復のための実時間処理システムを開発することを目的としている。古いフィルム映像に固有の様々な劣化の代表的なものとして,カメラのフィルム送り機構の不安定性やフィルム送り穴の精度不良により生じたフレーム毎の不規則な位置ずれ,フィルムへの埃や髪の毛の付着による画素の欠落であるブロッチ,上映時にフィルムと上映機の接触により生じたスクラッチ,不均一なフィルム露光時間によるフレーム毎の不規則な輝度値の変化であるフリッカなどが挙げられる.本研究では,これらの劣化を自動的に高精度かつ高効率にディジタル修復を行う手法を開発する. 本申請者らがこれまでに実現してきた位置ずれ補正法とフリッカ除去法,ブロッチ除去法,スクラッチ除去法のプログラムにおいて,高解像度映像(4Kサイズ)での映像修復性能について引き続き評価した.その上で,位置ずれ補正で使用する位相限定相関法についてその相関の性質について検討し,実現において位置ずれ量の推定精度を劣化ざせずに位置ずれ量を高速に得る手法を実現した.さらに,画像の回転を含めた位置ずれ量の推定を実現し,位置ずれ量推定性能を向上させた.その上で,映像内の移動物体を考慮した画像の位置ずれ量検出・フリッカ除去のための参照画像の作成について検討した.また,スクラッチの除去において,フィルムとスクラッチの特徴を考慮して,スクラッチ部分のデータを補間する方法について検討した.ず
|
Research Products
(3 results)