2009 Fiscal Year Annual Research Report
新しい同期方式を用いたアドホック・センサネットワークの超長寿命化の研究
Project/Area Number |
20560348
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
田中 久陽 The University of Electro-Communications, 電気通信学部, 准教授 (20334584)
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Keywords | 同期方式 / アドホックネットワーク |
Research Abstract |
本研究はネットワークの長寿命化を実現するための超省電力通信プロトコルの開拓を目的としている. ネットワークの長寿命化を実現するためには,基本的に必要最小限の頻度の通信を行ない,通信時以外は出来るだけパワーオフにして電力の消費を省くメカニズムの確立が必要になる.その際,同じタイミングで端末をオンとするために,地上の基地局(探索装置)や隣接する端末からの電波により,順次起動させる方法もあり得る. この方法の一構成例として,受信端末が通信を始動する新規なネットワーク情報共有,情報収集のプロトコルが得られ,特許出願1件を行ない,国際会議での発表も行なっている.これに付随する論文発表も現在予定している. 一方で,分散ネットワークにおいて全ての端末が一斉に同期してオン・オフのタイミングを維持する方法もあり得る.これを実現するために,各端末が互いに同期したタイミングを確保することが必須となる.本研究では,このために省電力同期手法を検討してきているが,当該年度には,新規な同期手法のアイデアが得られ,特許出願を行ない,学会発表も行なった.これに付随する論文発表も別に記載の通り行ってきている。 また、研究成果の副産物として、CTMA(無線通信ネットワークにおける相拡散時分割通信タイミング制御)の動作原理の理論的解明も得られた。その結果は、レターとして出版され、同内容の米国特許と共に、第25回電気通信普及財団賞(テレコムシステム奨励賞)を受賞した。
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