2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20560358
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
松藤 信哉 Yamaguchi University, 大学院・理工学研究科, 准教授 (00173873)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松元 隆博 山口大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (10304495)
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Keywords | CDMA / 近似同期 / ZCZ符号 / ユビキタスモバイル / 無線ネットワーク / 近距離無線 / 高速伝送 / 低コスト |
Research Abstract |
本研究の目的は、変動する電波伝搬環境下においても、柔軟に信頼性高い通信ネットワークが構築可能であり、また、送受信装置のみならず通信システムの簡単化・低価格化できるような今までにないCDMA方式(ZCZ-CDMA方式)を設計することである。 本年度では、ドプラーによる周波数変動を伴うマルチパスフェージング電波伝搬環境下における対応とハードウエアコストを考慮した変復調方式について検討し、以下の結果を得た。 ・IQ分離による相関復調は完全に他局間干渉除去可能であり、誤り特性は変調方式に依存する。およそ、PSKに比べ、FSKは3dB弱、ASKは6dB程劣化する。 ・ASK方式による二乗検による簡易相関復調方式は、他局間干渉除去不能であり、多重化(CDMA)には適用できない。また、複数搬送波を用いても、大きな効果は得られない。 一方、光のON-OFFによる光無線通信には十分適用できることが実験より確認できる。 ・送受信器の搬送波周波数が調整できない場合や搬送波周波数が変動する通信路環境においても、一般的に仮定される変動では、差動符号化方式や系列選択方式を用いないほうが効率的である。 ・同期制御信号を兼用できるZCZ符号の設計法を与えた。これにより送受信装置の簡素化できることが分かった。 上記の結果から、ハードウエア化容易な変復調回路で、十分にCDMA方式を実現できることが確認できた。今後、高速化、変復調回路のコンパクト化などを検討する予定である。
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