2010 Fiscal Year Annual Research Report
基地局での利用可能通信路状態情報に応じた時変環境に適したマルチユーザMIMO方式
Project/Area Number |
20560367
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
大槻 知明 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (10277288)
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Keywords | MIMO / フィードバック / マルチユーザMIMO / ユーザ選択法 / グラムシュミット直交化 |
Research Abstract |
本研究では,Multiple-Input Multiple-Output(MIMO)ダウンリンクチャネルにおいて高いキャパシティの改善を達成する新しい直交ビームフォーミング法を提案した.提案法では,初めに選択したユーザに対するビームフォーミングベクトルと互いに直交なベクトルセットを,グラムシュミット直交化を用いることにより生成する.初めに選択したユーザに対して高いキャパシティを維持しながら,互いに干渉しないビームフォーミングベクトルに他のユーザをスケジューリングすることにより,送信アンテナ数による多重化利得を獲得し,システム全体として高いキャパシティを達成する.基地局は初めに複数のユーザを選択し,選択されたユーザは完全なChannel State Information(CSI)を基地局にフィードバックする.フィードバックされたユーザの中から,基地局は最もチャネル利得が大きいユーザを選択する.完全なCSIを用いて,基地局は選択したユーザへのビームフォーミングベクトルを生成し,グラムシュミット直交化を用いることにより,ユニタリ直交ベクトルセットを生成する.計算機シミュレーションにより,提案法は,従来法とほぼ同程度のフィードバック量で,高いキャパシティを達成できることを確認した
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