2008 Fiscal Year Annual Research Report
大規模非線形システムの実用的な大域的求解法に関する研究
Project/Area Number |
20560369
|
Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
山村 清隆 Chuo University, 理工学部, 教授 (30182603)
|
Keywords | 非線形システム / 大規模集積回路 / 非線形回路 / 回路シミュレーション / 全解探索 / SPICE / 数理計画法 / 整数計画法 |
Research Abstract |
本年度は、大規模集積回路をはじめとする非線形システムの効率的かつ実用的な大域的求解法の開発とその応用・実用化を目的として、以下のような研究を行った。1.LP縮小という新しい手法を用いた非線形回路の効率的な全解探索法を開発した。その結果、数年前までは“NP困難"という呪縛からとても解けないと考えられていた数千〜数万変数クラスの非線形方程式の全解探索に世界で初めて成功した。この研究については電子情報通信学会の回路とシステム軽井沢ワークショップで奨励賞を受賞したほか、国際会議SCAN2008でも大きな注目を集めた。また国際会議IEEE ISCAS2009やIEICE Transactionsにも採録となっている。2.特殊な変数変換の手法に基づく区分的線形回路の全解探索法を開発し、それにより全解探索アルゴリズムの計算効率を大幅に向上させた。この研究については国際誌International Journal of Circuit Theory and Applicationsに採録となっている。3.上記のアルゴリズムで使用する混合方程式は定式化が困難なため実用面では使用されていないことに着目し、SPICEのネットリストから混合方程式を簡単に導出する方法を提案し、その実現容易性を飛躍的に向上させた。この研究については電子情報通信学会論文誌で発表した。4.整数計画法を用いた実現容易な全解探索法を考案した。この研究に対しては2009年4月に開催される電子情報通信学会回路とシステム軽井沢ワークショップでの招待講演を依頼されている。5.集合値写像の概念を用いた非線形回路の新しい変動解析法を開発し、その有効性を実証すると共に、国際誌Journal of Circuits, Svstems, and Computersで発表した。
|
Research Products
(12 results)