2012 Fiscal Year Annual Research Report
大規模非線形システムの実用的な大域的求解法に関する研究
Project/Area Number |
20560369
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
山村 清隆 中央大学, 理工学部, 教授 (30182603)
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Project Period (FY) |
2008-04-08 – 2013-03-31
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Keywords | 非線形理論・回路 / 非線形数値解析 / 大規模集積回路 / 回路シミュレーション / 全解探索 / 数理計画法 |
Research Abstract |
本年度は、(1) 非線形回路のすべての解を求める実用的なアルゴリズムの開発、(2) 回路シミュレーションにおける非収束問題に関する研究、(3) SPICE指向型解析法を用いた混合方程式および状態方程式の定式化手法の開発を「計算効率の改善」「実用性の向上」「昨年度までの研究により新たに派生した課題」などの観点から総合的に研究し、最終年度としての研究総括を行った。またその成果を随時国際会議等で発表した。具体的には、以下のような研究を行った。 (1) 非線形回路のすべての解を求める効率的なアルゴリズムを確立することは、信頼性の高い回路設計を行う上で重要な課題となる。昨年度までの研究では、線形計画法を用いた非線形回路に対する非常に効率的なアルゴリズムを開発した。この研究により最大で5万変数の非線形方程式の全解探索に成功したが、これらは必ずしも初心者が簡単にインプリメントできるものではなかった。本年度は整数計画法や一般化線形相補性理論を用いた実現容易な非線形回路の全解探索法を開発し、その実用性を改善した。 (2) 非常に効率的なホモトピー法として知られる可変利得ホモトピー法に対し、修正節点方程式の構造に着目した効率化手法を開発するとともに、その大域的収束性を証明した。またSPICE指向型解析法を用いてSPICE上に実装し、その有効性を検証した。 (3) 全解探索法で使用する方程式としては混合方程式が有効だが、混合方程式は定式化が複雑なため、実用的にはほとんど使用されることはかった。この問題を解決するため、SPICEの過渡解析用いて混合方程式を簡単に導出する方法を提案した。同時に、非線形ダイナミック回路の状態方程式を簡単に導出する方法を提案した。 以上の研究により、大規模非線形システムに対する効率的かつ実用性の高い大域的求解法を確立することに成功した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)