2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20560372
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
西島 利尚 Hosei University, 情報科学部, 教授 (70211456)
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Keywords | 信頼度関数 / 漸近的距離比 / 平均見逃し誤り確率 / 連接符号 / 積符号 / 通信路符号化定理 |
Research Abstract |
2元線形ブロック符号の様々な部分クラスに対して、信頼度関数・漸近的距離比・見逃し誤り確率の限界式を整理し、それぞれの関係を明らかにすることは、符号理論および情は理論の未解決問題を解く糸口を見つけ出すためにも重要な研究領域である。そこで、今年度は、特にシャノンの通信路符号化定理周辺の未解決問題に関連して、漸近的に能率の良い代数的符号やシャノンの通信路符号定理を具体的に満足する代数的符号を陽に含んでいる2元線形ブロック符号のサブクラスである2元連接符号について、その信頼度関数・漸近的距離比・見逃し誤り確率の限界式を整理した。そして、組織的に符号化された2元連接符号の集合族上に与えられる平均見逃し誤り確率の上界式を新たに与えた。昨年度の成果である、組織的に符号化された2元積符号の集合族上に与えられる平均見逃し誤り確率の上界式と直接比較をした。その結果、2元連接符号の平均的な能力は、2元線形ブロック符号の平均的な能力には及ばないが、2元積符号のそれよりも勝ることを明らかにした。また、可変内部符号化された2元連接符号の集合族上に与えられる平均見逃し誤り確率の上界についても計算をした。可変内部符号化された2元連接符号には、2元線形ブロック符号の存在を保証する漸近的距離比の下界式であるVarshamov-Gilbertの限界式を満足する符号が存在することが示されている。したがって、可変内部符号化された2元連接符号の集合族に与えられる平均見逃し誤り確率の上界は、2元連接符号のそれより勝り、2元線形ブロック符号のそれに及ぶことが予想される。それを明らかにすることが次年度以降の課題でもある。
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Research Products
(2 results)