2009 Fiscal Year Annual Research Report
最適化問題から派生する協力ゲームにおける提携実現の制限に関する研究
Project/Area Number |
20560384
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
谷野 哲三 Osaka University, 工学研究科, 教授 (50125605)
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Keywords | 最適化 / 協力ゲーム / 提携 / 最小コストスパニングツリー / シークェンシング状況 |
Research Abstract |
本研究は、協力ゲームにおいて理論的にも実際的にも重要で興味深い「最適化問題から生じる協力ゲーム」に対し、近年の重要な研究課題となっている提携の実現可能性を考察していくものである。 まず提携の部分的実現の可能性を表現するために、通常の協力ゲームをファジィ協力ゲームへと拡張する方法について考察を行い、ゲームの解について論じた。 次に、研究の基礎となる最適化問題について、特に有用な最小コストスパニングツリー問題に注目し、エージェント間の提携実現の可能性はエージェント間を結ぶ枝のもつコストを表すコスト行列の性質によって考察することが可能であることに着目し、エージェント間にコミュニケーション構造、階層構造、グループ構造といった構造の概念を導入した。そして、各構造が最小コストスパニングツリーの形状およびコスト分配ルールの構築にどのように反映されるかを明らかにした。特にグループ構造をもつ問題の場合のコスト分配について詳細な解析を進め、分配プロセスの具体的実現方法についても考察した。 さらに、処理を要するジョブをもつ複数のエージェントが存在するシークェンシング状況において、相互の順序を適切に入れ替えることにより達成できる節約コストの分配を扱う問題が協力ゲームとして定式化できることに着目した。この定式化において、エージェント間での提携に伴うコスト節約の可能性の緩和について統一的視点から考察し、緩和の程度が得られるゲームや解に与える影響について論じた。
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Research Products
(4 results)