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2008 Fiscal Year Annual Research Report

室温での安定動作を目指した脳深部温度無侵襲計測用マイクロ波ラジオメータシステム

Research Project

Project/Area Number 20560394
Research InstitutionShizuoka University

Principal Investigator

杉浦 敏文  Shizuoka University, 電子工学研究所, 教授 (20135239)

Keywordsマイクロ波ラジオメータ / 脳 / 温度測定 / 背景雑音 / 標準偏差 / 新生児 / 受信機 / 方向性結合器
Research Abstract

本研究で目的とする五周波マイクロ波ラジオメータ装置は電波暗室でない通常の室内且つ室温で安定して動作することを目指すため,熱雑音及び電磁雑音等の背景雑音対策が極めて重要となる。
今年度は五周波の中で雑音の影響を最も受け易い低周波帯(1.2GHZ)の受信機を使用し,測定の精度に影響を与える背景雑音としての熱雑音及び電磁雑音を減少させる可能性を検討した.その方法として,受信機への入力部に180度方向性結合器を取り付け,結合器の二つの入力部の一つに測定用のアンテナケーブルを,もう一つの入力部に50Ωで終端したアンテナケーブルをそれぞれ取り付けた.前者の測定用アンテナに導波管アンテナを取り付けて水槽水中に入れ,後者の終端抵抗は前者に近い空中に設置した.一方の入力は他方に対して180度位相差がつけられて結合されて出力されるため二つのケーブルに共通する雑音が相殺される可能性を確認した.
実験は水槽水の温度を徐々に上昇させたときの受信機出力(温度換算)と水槽水温度を計測してグラフにプロットし,水温の測定範囲に亘って一次回帰直線と平均値からの標準偏差をもとめて本研究の方法と従来の方法で比較・検討した.その結果,従来法と本方法での標準偏差はそれぞれ0.28℃, 0.13℃程度であった.本装置は対象物体の熱雑音電力を計測するため測定精度は測定値のバラツキ(標準偏差)が小さいほど良くなり且つ安定度も向上する,したがって本方法によって雑音減弱に50%程度の改善効果がみられたと考えられる.しかしながら通常の室内であるため隣室あるいは上下階の装置からの常時あるいは突発的な電磁雑音の影響下にあり,それらの雑音の混入状況次第では本方法の効果は低減してしまうことも明らかになった.
今後の課題としては不定期,非対称の雑音電力の混入を避けるためにラジオメータ装置本体側での一層の工夫が必要である.

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Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

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