2009 Fiscal Year Annual Research Report
周波数掃引光を用いた分布増幅光ファイバ伝送路の離散多重散乱光干渉量測定法の研究
Project/Area Number |
20560395
|
Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
相田 一夫 Shizuoka University, 工学部, 教授 (00311704)
|
Keywords | 直線周波数掃引光 / DFB-LD / 周波数変調 / 離散MPI干渉量 / 光ファイバ伝送路 / 光コネクタ / 反射減衰量 / 多重反射 |
Research Abstract |
提案測定法により1中継区間(80km程度)のMPI測定を行うためには、電力が一定で直線性の高い周波数掃引光(試験光)をミリ秒オーダーに亘り発生することが重要である。本試験光は、DFB-LD光源の周波数変調特性モデルに基づき所要の駆動電流を計算機で合成することで実現される。 このため、DFB-LDのモデル化とパラメータ抽出のためミリ秒オーダーの周波数変調特性を測定できるファイバ長可変(12kmと40km)自己遅延ヘテロダイン干渉計による光周波数精密測定系を構築した。周期4ms(250Hz)の矩形電流パルスでDFB-LDを駆動し、応答特性からパラメータ抽出を行った。同モデルに基づき直線掃引光を発生するための駆動電流を合成した。その結果、周期:4ms(250Hz)で直線掃引継続期間:1.95ms、掃引率:3.86GHz/ms、全掃引帯域:7.53GHzの直線周波数掃引光を実現した。また、駆動電流にほぼ比例して変化するDFB-LD出力電力を一定化させるため、エルビウムドープ光ファイバ増幅器(EDFA)と光バンドパスフィルタを用いた光電力一定化回路を構成した。その結果、LDの電力変化が約3dBであるのに対して、本回路の適用により変動幅を0.1dB以下と大幅改善することが出来た。さらに、低漏話な光磁気効果スイッチを用いて直線掃引継続期間のみを切出し、MPI試験光を実現した。 3本の単一モードファイバ(1,10.559,12.66km)、反射減衰量-45dBのFC型光コネクタ2個および伝送路両端の可変反射器により全長24.2kmの試験伝送路を構築し、提案測定法の有効性を検討した。その結果、電気スペクトラムアナライザにより観測したビート電力により可変反射器とコネクタ間の多重反射による-76dBの離散MPI干渉量を、ビート周波数により反射点間距離が検出できることを実証した。
|