2008 Fiscal Year Annual Research Report
圧電デバイスのモード結合状態を実時間で可視化する2次元振動計測システム
Project/Area Number |
20560399
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
渡部 泰明 Tokyo Metropolitan University, 教授 (60175130)
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Keywords | 計測工学 / 超精密計測 / スプリアス振動 / 可視化 / レーザスペックル |
Research Abstract |
実時間に限りなく近く測定時間で,かつナノメートルオーダの振動変位を可視化できることが,圧電デバイスにおける温度変化に伴うスプリアスと主振動の結合状態を実験的に把握できる手段である. 今年度実施た研究では,既に開発した比較的シンプルな機器構成で高周波デバイスの振動変位を短時間で可視化するレーザ干渉計測システム,さらに振動子の圧電特性を利用した振動変位分布の絶対測定システムの性能を向上させるため,高速高感度カメラ(Electron Multiplying Camera)を導入し,既存のシステムで実験を進めると共に,高速・高感度測定システムの構築を行った.システム構築においては,実時間の測定を実現するため,画像ファイル変換と高速読み取りに関し,ソフトウェア開発を集中して行い,機器納入から約4ヶ月で基本と成るデータ変換ソフトウェアを完成させた.さらに,既存のシステムへの組み込み,専用コンピュータの立ち上げなどを行い,機器の持つ最高空間分解能(標準PAL)であっても約0.5秒での実時間処理(平均化のための複数画像取り込みと2次元相関処理)を実現した.このシステム構築と並行して,振動変位の絶対量を2次元相関像から逆計算して求める手法および輝度情報から変位推定を行うためのアルゴリズムを検討し,得られた2次元相関画像から絶対変位像への変換が可能であることを実験とシミュレーションを通して明らかにした.これらの成果については,国際会議および国内学会で発表した.
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