2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20560402
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
小池 義和 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (30251672)
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Keywords | 計測システム / 超音波 / 洗浄機 / キャピテーション / 超純水 / 音響出力 / 高周波 / 音圧測定 |
Research Abstract |
本研究では,「数百℃の高温下」,「超純水中」の主に2つの極限環境で使用可能な音圧プローブの開拓を目的とし,最終年度は昨年度に引き続き「超純水中」を重点としている。尚,今年度はプローブの評価を行うために研究協力者として(株)カイジョーの鈴木一成氏に加わってもらった。 【1.石英管型プローブの評価】今年度はハードディスクなどのガラス基板で化学機械研磨(CMP)後の洗浄などに用いられるスポットシャワー型および導波路管型超音波洗浄機の音圧出力およびキャビテーション発生状況を,提案した音圧プローブにより測定を試みた。その結果,直径4mmの水流が吐出口にプローブを配置した場合,水流に対するプローブの設置位置が出力に大きく影響することが確認された。音響出力は,キャビテーション発生時に伴う分周成分,高調波成分は確認できるが,このプローブの実用化にはさらに形状の検討が必要である。 【2.光ファイバを用いた音圧測定方法の検討】プローブの小型化を目的として,光ファイバを用いた光学測定方法の適用を検討することにしている。昨年度に試作,動作確認を行っている装置で,数百kHz~数MHzの超音波洗浄機の音圧測定を行った。その結果,キャビテーション気泡の発生により,音響出力がパルス的に変化することが確認された。そのため,空気中での動作確認時とは異なり,プローブ出力の換算値は理論的な音響出力より低い値となっている。また,高調波成分は確認されているが,分周波成分の再現性が乏しく,プローブからの出力波形はキャビテーションの影響をかなりうけている。今後,得られた波形の信号処理について,更に検討をすすめる必要がある。しかし,実現するプローブの材質が,石英ガラスであることから「数百℃の高温下」でも対応が可能となり,今回の目標である「極限環境下での音圧プローブの開拓」はある程度達成されている。
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Research Products
(3 results)