2008 Fiscal Year Annual Research Report
MI磁気センサとPRML信号処理による記録磁気情報の非接触検出方法の開発研究
Project/Area Number |
20560409
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Research Institution | Nagoya Industrial Science Research Institute |
Principal Investigator |
毛利 佳年雄 Nagoya Industrial Science Research Institute, 研究部, 上席研究員 (10037814)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三田 誠一 豊田工業大学, 工学部, 教授 (50319373)
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Keywords | MIセンサ / PRML信号処理 / 記録磁気情報 / 自動改札機 / アモルファス合金ワイヤ / 非接触検出 / 磁気インピーダンス効果 |
Research Abstract |
列車や、地下鉄、バスなどの自動改札機や自動販売機・ATM紙幣読取機などでは、切符や紙幣の磁気信号を磁気センサで自動検出している。しかし従来の磁気センサはパーマロイ磁性金属記録ヘッドであり、磁気検出感度が低く切符等の記録磁気媒体に密着・摺動して読み取るため、磁気ヘッド表面が摺動磨耗し検出感度が劣化し、定期取替え保守が必要であること、また自動販売機やATMでは密着過程での古紙幣の詰まり事故が多いこと、などの問題がある。これらの課題解決の方法は、高感度マイクロ磁気センサのよる記録磁気情報の非接触検出方式であるが、これまで合目的磁気センサは存在していなかった。これに対して研究代表者は1993年にアモルファス合金ワイヤの高感度磁気インピーダンス効果を見出し、1997年にCMOSIC回路による高感度マイクロ磁気センサ(MIセンサ)を発明して、1999-2003年にJSTの委託開発事業によって愛知製鋼(株)がMIセンサの実用化に成功した。このため、現在高感度マイクロ磁気センサを自由に購入し実験に供することが出来るようになった。そこで、本開発研究では、アモルファスワイヤ高密度実装型のMIセンサを数種類使用して、公共サービス用記録磁気媒体の非接触検出を試みた。実験は、地下鉄自動改札機の磁気切符搬送・読み取り機構(ハンドラー)を入手し、新型128ビット高密度記録磁気情報の非接触検出を試みた。MIセンサの形状、周波数特性、感度特性を数種類用意し、ハンドラー内のセンサの設置箇所、設置形態を種々試みた結果、128ビット対応の三角波アナログ磁気信号が非接触検出され、直接微分回路を通すことによって、128ビットのディジタルパルス信号と同等な信号が得られることを発見した。現在、平成21年度の研究テーマとして、三角波が検出されるメカニズム解析に取り掛かっている。
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