2009 Fiscal Year Annual Research Report
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20560412
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| Research Institution | Kyoto University |
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Principal Investigator |
古谷 栄光 Kyoto University, 工学研究科, 准教授 (40219118)
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| Keywords | 鎮痛度制御 / remifentanil / propofol / 鎮痛度 / バランス麻酔 / 相互作用 / 薬力学モデル / モデル予測制御 |
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| Research Abstract |
本研究は,手術時の患者の鎮静・鎮痛・筋弛緩の3要素すべてを適切に維持するバランス麻酔のための鎮痛度制御法を確立し,従来の鎮静度制御システム等と組み合わせてバランス麻酔の自動制御システムを構成することが目的である.本年度は,鎮痛度指標について精度向上のための検討を行い,麻酔薬と鎮痛薬の相互作用の表現方法と薬力学モデルの個人毎のパラメータ同定方法,および鎮静度・鎮痛度制御のための制御則の検討を行った.その結果は以下のとおりである.
1.昨年度鎮痛度指標として構成した脈拍の変化量と脳波に基づくEntropy Differenceの重み付け和に加えて,脈波の振幅を利用することにより精度の高い鎮痛度指標を構成できる可能性があることがわかった.
2.麻酔薬と鎮痛薬の相互作用を表す薬力学モデルとして複数の表現方法が考えられるが,主に作用する薬物濃度が両薬物濃度の積に比例して増加したものとして扱う方法が適切であることがわかった.また,個人毎のパラメータ同定における計算方法の変更により計算時間を短縮できたが,同定精度はまだ不十分であった.
3.モデル予測制御における鎮静度,鎮痛度および各薬剤の投与速度からなる評価関数の重み行列を調整することにより,現在までの同定結果から想定される個人差の範囲では問題のないロバスト性を持つ鎮静度・鎮痛度制御システムが構成できた.また,鎮静度と鎮痛度の参照軌道を薬力学モデルを利用して各薬物濃度の参照軌道に変換して操作量を求めることにより,実時間で操作量を計算可能とした.
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