2010 Fiscal Year Annual Research Report
時変補償器を用いた2自由度目標値追従制御系の設計法
Project/Area Number |
20560416
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
浅井 徹 大阪大学, 工学研究科, 准教授 (30314363)
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Keywords | 切換制御 / 外乱抑制 / 磁気浮上系 / 時変補償器 |
Research Abstract |
本年度は一つ目の目的である2自由度制御系の設計手法の開発と、その手法の有効性の検証を行った。開発した設計手法により数値計算によって時変補償器の設計が可能となった。この他に、切換補償の実機での有効性を検証するために磁気浮上系を用いた実験も行った。具体的には浮上制御から外乱抑制制御系への切替に対し、無限時間を仮定した手法を適用し、その有効性を示すことができた。その際、第一原理に基づくモデルと実システムのモデルの差異が大きく、また、比較的大きな外乱も存在しているために実機検証の成功に時間を要したため、有限時間での切替制御までは進まなかった。 また、実機検証のための検討を行う過程で、切換前に一定周波数の正弦波が印加されたものと仮定し、その外乱の振幅に対する切替後の応答のL2ノルムの比を各周波数ごとに解析する手法を開発した。開発した手法は各周波数ごとに簡単な代数演算のみで計算可能である。また、ボード線図と同様な図示によってシステムの特性を視覚化することが可能である。 一方、二つ目の目的である離散時間システムに対する目標状態軌道の解析については、連続時間システムと並行な結果を得ることができた。連続時間システムに対する結果はモデル予測制御を用いる場合には近似的なものでしかなかったが、離散時間の結果を得ることで近似することなくモデル予測制御を直接適用することが可能となった。
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