2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20560417
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
木山 健 Osaka University, 大学院・工学研究科, 招へい研究員 (80362656)
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Keywords | 飽和 / 出力フィードバック制御 / アンチワインドアップ制御 / 線形行列不等式 / サーボ系 / L2 / 指数安定性能 / 積分2次性能 / 低次コントローラ |
Research Abstract |
飽和要素の出力から入力への直達項を有する拘束システムの解析問題および,線形行列不等式(LMI)による解析条件に基づき,制御対象の出力と飽和要素の入出力が計測可能な制御系の構造を有する動的補償器の設計問題の可解条件をLMI条件に帰着させました. この一般的な結果を受け,外性入力に追従しているサーボ系の上記の閉ループ系の定常状態に関する条件を,入力飽和を有する制御対象と,アンチワインドアップ機構を有した動的出力フィードバック補償器と,サーボ補償器との定常状態に関する等価な条件に分離できることを明らかにしました. さらに,サーボ補償器を与えた上で,外生入力信号に追従している定常状態からの偏差系を用いて,上記の補償器の設計問題の可解条件および補償器の初期状態の設定方程式を,LMI条件および線形行列方程式(LME)条件にそれぞれ帰着可能であることを示しました. また,制御対象の状態の一部が観測できる場合,その状態の観測数だけ制御対象の次数より低次の補償器の設計問題の可解条件がLMI条件に帰着可能であることを明らかにしました.そして,制御対象と同次の補償器で達成可能な吸収領域(安定な初期状態の状態空間の領域)は,上記の低次の補償器で必ず達成できることを明らかにしました. 以上から,今まで議論が不十分であった出力フィードバック型のサーボ系の設計問題をLMI条件とLME条件に基づいた凸最適化問題に帰着し,サーボ系のシステマティックな設計方法を体系立てた点に学術的な意義があります.
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