2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20560421
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
若佐 裕治 Yamaguchi University, 大学院・理工学研究科, 准教授 (60263620)
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Keywords | 最適制御 / 双対分解 / 運動制御モデル |
Research Abstract |
本研究の目的は、複数の制御対象から成る全体システムに対して、階層的かつ分散的な最適制御の手法の研究を行うことである。とくに、最適化における分解手法を制御問題に応用することを試みる。これによって、大規模制御問題を小規模の部分問題に分解し、各制御対象における負荷の低い計算と制御対象間の負荷の低い通信で実現できる制御系が構築される。また、運動制御モデルとの関連を考察し、その応用を試みる。本年度の研究成果は、以下のとおりである。(1)大規模最適化問題の分解手法め一つである双対分解を用いて、サブシステム間の相対位置を制約とするフォーメーション制御問題を分散的に解く制御アルゴリズムを提案した。情報交換は隣接するサブシステム問のみで行われるにも関わらず、全体のシステムが制御されるのが特徴である。この結果を、IEEE Conference on Decision and Controlにて発表した。(2)集中型の制御方法と比べ、提案する分散型制御法の計算量が低減されることを数値的に検証した。上記(1)、(2)の結果をまとめて学術誌に投稿中である。(3)運動制御システムへの応用の準備として、人工筋肉型のアクチュエータとして注目される形状記憶合金アクチュエータの制御システムを構築した。さらに形状記憶合金アクチュエータの応答性を向上させることを目的として、ペルチェ素子を併用した制御方法を検討した。この結果をIEEE In ternational Conference on Mechatronics and Automationにて発表した。
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