2009 Fiscal Year Annual Research Report
コストと耐久性を考慮した中規模木橋の標準設計手法の開発とその評価
Project/Area Number |
20560436
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
渡辺 浩 Fukuoka University, 工学部, 准教授 (60244109)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土居 修一 筑波大学, 生命環境科学研究科, 教授 (20279508)
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Keywords | 木橋 / 劣化 / 耐久性 / 木材利用 |
Research Abstract |
全長2mの片持ちはり式試験体を8体製作し、うち4体を室内で、残りの4体を屋外で長期載荷試験を実施している。小さい試験体でも接合部に設計荷重を作用させるために方持ちはり式の試験体とし、固定部の引っ張り側にM16ボルト1本を配置して、この部位のめりこみ等による変化の状況を観察する。なお、圧縮側には鋼板を貼り付け、面接触させることでめり込み変異が生じないようにした。 試験体は異等級対称のスギ集成材とし、ボルト孔付近にはジョイントや節を有しないものとする。試験体は木橋の架設実績とともに大学等の研究機関にも試験体を納入している鹿児島県の集成材メーカで製作した。早期の劣化を期待するため防腐薬剤の加圧注入はしないが、表面劣化を防止するために防腐塗料を塗布する。また治具およびボルトには亜鉛メッキを施し、さびの影響を排除する。 固定部には試験体の自重によるモーメントが作用するが、引っ張り側ボルトに設計体力を作用させるため、不足分として先端におもりを作用させる。 測定は気温と湿度を常時測定するとともに、1~2週間毎に接合部の変位を測定している。今後は目視・打診・触診による簡易診断や含水率、ピン打ち込み深さ、穿孔抵抗値測定の定量化診断も併用し、劣化の進行状況を詳しく調べる予定である。
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