2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20560439
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
谷山 尚 埼玉大学, 理工学研究科, 助教 (80236710)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩下 和義 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (40203377)
牧 剛史 埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (60292645)
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Keywords | 減災 / 耐震 / 地震 |
Research Abstract |
基盤の断層の横ずれ変位に伴って地表および表層地盤内に形成されるすべり面について、個別要素法を用いた数値シミュレーションにより検討した。1次的に形成されるリーデルせん断、2次的に形成される低角リーデルせん断について、3次元的な形状を示した。また、地盤内部の応力・ひずみ分布および形成される粒子構造との関連からすべり面の進展過程や進展メカニズムの解明を進めた。野島断層を対象とした数値解析で得られたすべり面と、実際に観察された地震断層との間で、せん断帯の形状がある程度一致する結果を得た。 平行して地盤材料による断層進展への影響について、横ずれ断層を対象として、模型実験と数値解析によって調べた。断層上の地盤の一部を粒径の大きな材料に置き換えることによって、置き換えた部分において変形が小さく広範囲に及ぶようになること、材料を置き換えた部分とその外部領域との変形のしやすさの違いによって応力分布に変化が生じ、外部領域に高角度で基盤の断層と交差するせん断帯が形成されること、そしてその後、せん断帯が形成されることによって生じる2次的な応力によって置き換えた部分で水平方向に圧縮力が作用するようになって変形が進むようになることを示した。あわせて、地盤の一部を剛性の小さな材料を用いて置き換えた場合には、個々の粒子の剛性が小さくなることで置き換えた部分では粒子が密に詰まるようになり、その結果その領域で変形が起こりにくくなることがあることを示した。
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