2008 Fiscal Year Annual Research Report
エネルギー吸収型落石防護柵の性能実証試験法と設計法の確立に関する研究
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20560440
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
前川 幸次 Kanazawa University, 環境デザイン系, 教授 (00124024)
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Keywords | 落石防護柵 / 性能設計 / エネルギー吸収 |
Research Abstract |
(1) 既存実験データの収集・整理:わが国の落石防護工の設計は「落石対策便覧」に基づいているが,エネルギー吸収型の落石防護柵についてはメーカー独自の性能実証試験を行って,設計に反映させている。そこで,主要な国内メーカー・製品15件について,実験資料の収集およびヨーロッパ型の性能認証試験の是非についてのアンケート調査を実施している(調査様式は,13.備考のURLに掲載)。中立の立場としてのアンケート依頼となるように内容を精査したが,回答の回収に時間を要している。また,落石の衝突速度に関する研究資料・文献調査から,斜面落下の場合の限界速度が約20m/secであることから,ヨーロッパ型の性能認証試験で採用している衝突速度25m/secは過大であることがわかった。 (2) 防護柵用ネットに対する落石(重錘)形状の影響に関する実験:ネット単体について従来型の重錘(球体)とは異なるスイス型重錘(1/3面取り立体)を鉛直落下させる実物試験を行い,ネットの損傷に与える影響を調査した。損傷現象にバラツキの大きい実験ではあるが,稜線を有する重錘であっても網糸のせん断を助長することはないと判断できた。ネットの目合い(長さ)に比べて重錘の稜線の長さおよび交角が大きいことが原因と考えられる。鋭角な小片落石については未検討であるが,小片落石では運動エネルギーが小さいことから損傷への影響は小さいと考えられる。 (3) 衝突解析コード(LS-DYNA)を導入し,既存の落石防護柵の実験値を参考に衝突シミュレーション技術を習得しつつあり,土木学会年次学術講演会においてその一部を発表した。
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