2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20560441
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山田 健太郎 Nagoya University, 環境学研究科, 教授 (50109310)
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Keywords | 鋼管柱 / 疲労強度 / 振動疲労試験機 / 曲げ / ねじり / 標識柱 |
Research Abstract |
平成20年度は,市販の加振器を用いた,鋼管の曲げ疲労試験機を開発した.この疲労試験機の載荷速度は15Hz程度と,従来の板曲げ振動疲労試験機(20Hz程度)よりも若干低下したが,このシステムにより,一般の疲労試験機と比べて高速に疲労試験が可能になった. この試験機を用いて,鋼管の曲げ疲労試験を実施した.対象としたのは,2008年1月に愛知県常滑市で発生した標識柱の梁部の根本の補剛リブ支端から発生した疲労き裂であり,径および厚さが比較的薄い鋼管に疲労き裂が発生した. 疲労試験では,実物の標識柱の鋼管径と管厚(100mmφ程度,t=3.2,3.5,4.5mm)を用い,補剛リブの溶接順序が疲労強度に与える影響,亜鉛メッキ加工が疲労強度に与える影響が明らかにした.疲労試験の結果を,S-N線図にプロットした結果,データは全体的にばらつきが大きかった.個々に影響を見ると,管厚が厚くなると疲労強度が若干低下した.また,補剛リブの止端に溶接の終点が設けられた場合,疲労強度が若干低下した.さらに,亜鉛メッキ加工が施された試験体の疲労強度も,亜鉛メッキ加工されていない場合と比べて若干低下した.これらの結果を,日本鋼構造協会(JSSC)の疲労設計指針で規定される疲労強度等級を比較すると,JSSCのC〜E等級に分布していた.化限界はF等級であった. さらに,ねじり疲労試験機の設計を行い,その試作機が完成した.ねじり試験自体は平成21年度に実施する.
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