2010 Fiscal Year Annual Research Report
琵琶湖北湖における冷却期熱対流現象及び関連する底層水貧酸素化の応急対策技術の研究
Project/Area Number |
20560477
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
細田 尚 京都大学, 工学研究科, 教授 (10165558)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 正行 京都大学, 地球環境学堂, 教授 (90109900)
音田 慎一郎 京都大学, 工学研究科, 助教 (50402970)
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Keywords | 琵琶湖 / 地球温暖化 / 熱対流 / 貧酸素化 / 土木環境工学 / 水質 / 確率モデル |
Research Abstract |
これまでに代表者が行なってきた簡易モデルによる水温・水質鉛直分布の季節変化シミュレーションや詳細な熱対流シミュレーションを用いて,実体の詳細が十分解明されていない琵琶湖北湖の冷却期熱対流現象について,継続してそのメカニズム解明に取り組んだ.特に,熱対流期の溶存酸素(DO)鉛直分布において水温成層界面直上に見られるDOの特徴的な分布形(極小値の存在)の生成メカニズムに関して,水温・水質鉛直分布季節変化シミュレーション結果を用いてDOの生成項,消費項,拡散項の鉛直分布を評価し,成層界面内での消費項と拡散項の差が極小値を生成する要因であることを見出した.また,極小値の層を解消することで水面から湖底に向かうDOフラックスが形成されるため,底層水貧酸素化対策として極小値の層の解消が考えられることを示した 熱対流の基本特性に関しては,表面冷却速度を変化させた3次元シミュレーションを行い,計算結果を用いて得られる沈降水塊の大きさと冷却速度の関係等の熱対流の基本特性を,代表者がこれまでに提案した確率モデルを修正することにより表現できることを示した.確率モデルの結果と実際の琵琶湖北湖で生じている現象との関係については今後の課題である さらに,貧酸素化の緊急対策として代表者が提案している対流混合促進装置に関して,数値シミュレーションモデルを用いた考察を試み,対流混合促進装置の有効性について検討を行った
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Research Products
(5 results)