2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20560488
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
北村 敏也 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 准教授 (80224971)
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Keywords | 高速列車 / トンネル突入波 / 低周波音 / CIP法シミュレーション |
Research Abstract |
前年の結果よりTVD法では安定性が悪く列車の突入時のシミュレーションを行うことができなかったため、本年度はソルバをCIP法によるものを新たに開発しなおし、3次元トンネル突入シミュレーションを行うこととした。ソルバはCIP-CSL法によるものとして、高速列車のトンネル突入の過程をシミュレーションできるように重なり格子法によるものを開発した。また、シンプルなトンネル突入条件でその有用性について評価した。 トンネル突入時のトンネル入り口からの圧力波の放射過程をイメージ化することはできた。一方で無限境界が十分に設定できず、計算エリア端部からの反射波が生じ、長時間におけるシミュレーション、特に列車速度が低速の場合におけるシミュレーションに問題が生じた。圧力波の放射速度(音速)及び拡散による減衰について実際との開きが比較的大きいものとなった。 本研究では、列車軌道のトンネル中心からのオフセットがトンネル突入波に影響を与えるかについてのシミュレーションを行った。トンネル入り口近傍に於いて、トンネル壁に近い側に於いて圧力波振幅が大きくなる傾向が見られた。しかしながら、トンネル入り口から距離が離れた地点に於いては、圧力減衰が適切ではないため模型実験などと比較し誤差を生じた。 また、地形影響については、トンネル入り口の傾斜影響について評価を行い、傾斜が大きくなるに従いトンネル入り口の壁面に沿った方向の放射が強くなる傾向を得た。
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