2008 Fiscal Year Annual Research Report
鉄ハイブリッド型砒素除去フィルターの適正化と持続化に関する研究
Project/Area Number |
20560511
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
中島 淳 Ritsumeikan University, 理工学部, 教授 (00309098)
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Keywords | 砒素除去 / 地下水汚染 / バングラデシュ / 浄水処理 / 鉄バクテリア / 吸着 / 砒素除去フィルター / 国際協力 |
Research Abstract |
本研究では鉄バクテリアと金属鉄をハイブリッド化した砒素除去フィルターの適正な製造と維持管理方法、およびこれを用いた持続可能なシステム構築の方法について、明らかにすることを目的としている。本年度は、以下の研究成果が得られた。 1 フィルターの焼成条件 バングラデシュで容易に入手できる粘土および米糠を選定し、セラミックフィルターの製作材料とした。得られた材料を用いて、粘土、米糠の最適混合比を検討したところ、米糠の割合の増加に伴って透水性が上昇し、他方、曲げ強度が低下した。米糠比(全重量に対する米糠重量)を20%とした場合に、水圧に対して十分な強度が得られ、また2L/hのろ過速度が得られたことから、20%を最適米糠比とした。 2 フィルターの砒素除去性能 バングラデシュのクルナ市近郊の農村地域において、現地において試作したフィルターを用いて地下水中の砒素除去性能を調査した。調査は、バングラデシュの大学(KUET)およびNGO (ADAMS)と共同で実施をした。また、砒素除去性能を妨害するリンの影響について室内実験によって検討した。現地に設置したフィルターはろ過速度のバラツキが大きく、ろ過速度が低い場合には除去性能が低かった。今後、ろ過速度を一定以上にするために、フィルターの品質管理の向上が必要である。室内実験からは、リンによる砒素除去性能の妨害が確認されたが、リン濃度5mg/Lまでは金属鉄の増加で対応できると考えられた。
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[Journal Article] Measurement of Soluable Arsenic in Soil of Bangladesh by Acid-alkali Sequential Extraction, Vol. 1, No. 1, 92-107, 20092009
Author(s)
Azam, Md. Shafiul, Shafiquzzaman, Md., Iori Mishima, I., Jun Nakajima
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Journal Title
J. Sci. Res. 1
Pages: 92-107
Peer Reviewed
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