2010 Fiscal Year Annual Research Report
竜巻状の回転流中に置かれた建物周りの非定常流れ場の数値解析
Project/Area Number |
20560519
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
丸山 敬 京都大学, 防災研究所, 准教授 (00190570)
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Keywords | 竜巻 / 強風 / 建物被害 / 非定常流れ場 / 数値解析 / 飛散物 / 気流性状 / 風圧性状 |
Research Abstract |
本研究では、竜巻による強風に伴う種々の被害のメカニズム解明と、被害の防止・軽減を目指して、竜巻状の回転流内の非定常流れ場の気流性状、および、建物に加わる空力特性を明らかにする。そのために、直交格子により流れの支配方程式系を差分化し、乱流モデルとして変動流れを再現することのできるLESを用いて、竜巻状の回転流を作りだすための数値トルネードシミュレーターを開発した。これにより、いくつかの形態を持った竜巻状の回転流を作り出し、渦内の非定常流れ場の気流性状を明らかにした。それによると、形態の異なる渦の共通の特徴として、・最大接線風速発現位置における圧力降下は最大接線風速で無次元化された風圧係数で周囲の気圧から1.5程度低くなること、・渦中心から最大接線風速半径の3倍離れた位置では、接線風速が最大接線風速の約半分になること等がわかった。また、竜巻時の建物被害の原因としては、風圧力と飛来物によるものが考えられるので、建物周りの気流・風圧性状だけでなく、渦中に放出された物体の飛散性状も検討した。
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