2010 Fiscal Year Annual Research Report
リユースに対応できる建築工法・構造システムの日本に適した展開と開発
Project/Area Number |
20560524
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
山口 謙太郎 九州大学, 大学院・人間環境学研究院, 准教授 (10274490)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小山 智幸 九州大学, 大学院・人間環境学研究院, 准教授 (50215430)
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Keywords | 地球環境負荷低減 / サステナブル / リユース / 建築用木材 / 乾式組積造 / 摩擦抵抗 / プレキャストコンクリート / 制振壁 |
Research Abstract |
1.リユース可能な木構造・工法システムとその条件整備に関する提案について (1)米国での木造建築のリユースに関する実地調査で収集した資料の分析を行い、参考になる内容を整理した。 (2)日本国内で解体や建替工事が行われた木造建築の実地調査と解体材の収集を行い、部材の密度、含水率、弾性係数、強度、腐食状況を様々な方法で確認して、材のリユース可否判断のための指標を検討した。 (3)成果を「リユース可能な木構造・工法システムとその実現に必要な条件整備に関する提案書」にまとめた。 2.PC板の乾式取付工法によるリユース可能な制振壁の設計・施工法開発について (1)PC板のリユースが可能な新開発制振システムに関する、実大の壁-フレーム試験体の繰り返し水平載荷実験を行った。壁とフレームの相互作用によるPC板の浮き上がり抑制効果がみられた。 (2)PC板のリユースが可能な新開発制振システムの直交する2方向の構面に正対しない水平力を与える振動実験をモデル試験体に対して行い、動的挙動、特に応力や変形が大きくなる箇所を確認した。 (3)3年間の成果を「リユース可能なPC板制振システムの設計・施工マニュアル案」にまとめた。 3.SRB-DUP構造によるリユース可能な制振壁の設計・施工法開発について (1)本研究で新たに開発した、滑り発生層の制御が可能なSRB-DUPリユース対応型制振システムに関する、実大の壁-フレーム試験体の繰り返し水平載荷実験を行い、低摩擦抵抗下では想定通りの滑り挙動が確認された。 (2)SRB-DUPリユース対応型制振システムの直交する2方向の構面に正対しない水平力を与える振動実験をモデル試験体に対して行い、特に面外壁と、ダンパーとして機能させる面内壁の変形挙動を確認した。 (3)3年間の成果を「リユース可能な乾式組積構造制振システムの設計・施工マニュアル案」にまとめた。
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